22日に平成22年度税制改正大綱 が発表されました。

大綱の要旨は次の通りです。

【所得税・住民税】

1.10年度から子ども手当を創設。扶養控除は15歳までの子どもがいる世帯で11年に廃止。23~69歳の扶養控除は存続する。

2.特定扶養控除は16~18歳を対象に所得税で25万円、住民税(12年度以降)で12万円をそれぞれ減額する。

3.12年から上場株式の配当などの税率を20%へ戻す。12~14年に取得した少額(年100万円以下)の上場株式などは配当、譲渡益ともに課税しない。

4.生命保険料控除制度を改組し、適用限度額を所得税は10万円から12万円に拡大。

5.子ども手当、高校無償化による所得はともに非課税とする。

【法人税】

1.中小企業の軽減税率引き下げは見送り。

2.オーナー企業の役員給与の損金不算入制度を廃止する。

3.大企業の完全子会社は中小企業向け特例の適用から除外。

4.中小企業投資促進税制、研究開発減税の上乗せ分、交際費の損金算入を中小企業に限って認める措置をいずれも2年延長する。

5.情報技術(IT)減税は打ち切り。

【資産課税】

1.住宅購入時の贈与税非課税枠(現行500万円)を、10年の贈与分は1500万円、11年分は1千万円に拡大。適用対象は所得2千万円以下の人に限定。

2.省エネ住宅への固定資産税軽減を3年延長。新築住宅についても2年延長する。

【間接税】

1.揮発油税の暫定税率を廃止するが、税率水準は当分の間維持。原油価格の異常な高騰が続いた場合は、上乗せ分を停止する法的措置を取る。

2.地球温暖化対策税(環境税)は11年度実施に向け検討。

3.たばこ税率を10年10月から1本当たり3・5円引き上げる。値上げ幅は1本5円

程度に。

【その他】

1.脱税犯への懲役刑の上限を5年から10年に延ばすなど罰則を強化。

2.租税特別措置透明化法案を10年の通常国会に提出する。